塩尻市には「ふるさと20選」に選ばれた20ヶ所の湧水があります。
さらに日本海につながる信濃川水系(しなのがわすいけい)の「奈良井川(ならいがわ)」「田川(たがわ)」、太平洋につながる天竜川水系(てんりゅうがわすいけい)の「小野川(おのがわ)」がながれています。
そして、塩尻峠(しおじりとうげ)、善知鳥峠(うとおとうげ)、鳥井峠(とりいとうげ)は、これらの川がはじまるところです。
ふるさとの水20選より
奈良井宿にある6ヶ所の水場は、西の山から沢の水を引いているため全て宿場の西側にあります。
生活用水として、旅人の喉をうるおす水、火災時には必要な水でしたが、平成22年水場の建て替えが行われ、真新しくなりました。
現在は水道が出来て実用性が薄らいだが、今でも宿場町としての風情をかもし出しています。
縄文時代より地域の生活を支えてきた水、この水があったればこそこの地が自然に恵まれ、動植物が多く住みつき、やがて人も住み農耕ができるようになり、集落ができ栄えてきました。
比叡の山につながる西の小高い石灰岩の山や、南の平出博物館の後ろに広がる中古生層の中にある石灰岩の地層から雨水が侵食して水が流れる道をつくり、泉のほぼ中央から湧き出しています。
善知鳥峠付近には、何億年もの昔の中古生層に、海底でできた 石灰岩が 隆起した地層があり、石灰岩の採掘が江戸時代から行われて、その下から豊富な清水が湧き出ています。
当時の旅人にとって親しまれた清水でした。
大和民族による統一がなされるまで、矢彦神社は小野神社と並び霧訪山とそこから流れる清水を神とする自然信仰から生まれた神社でした。
秀吉の裁定によって小野の地が北と南に分割されてより、矢彦神社は南小野に属し飛び地となりました。
この清水は一年中水の絶えることはありません。
裁定 : 物事の善悪をさばいて決めること。
飛び地 : 親村と地続きでなく他村内にある土地。
ケヤキの根元から湧き出る水で公園とともに住民の憩いの場となっている。
矢沢川の清涼な水で、山の神自然園は地区ボランティアにより豊富な自然が維持されている。
境内に湧き出ている御手洗と姥ヶ池が住民の憩いの場となっている。
地下50メートルからの自噴水で周りの公園とともに住民の憩いの場となっている。
桔梗が原から湧き出る水である。
また桔梗が原の合戦で敗れた宗良親王が身を忍ばせたといわれているところでもある。
宗良親王 : 鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての皇族。
洗馬村時代には小学校の水道として利用された湧水で長興寺と共に憩いの場となっている。
町沢から湧き出る水で、公園と共に憩いの場となっている。
木曽義仲の馬の足跡といわれる岩場がある清流「小曽部川」と山腹からの湧水があり、地域にしたしまれている。
木曽義仲 : 久寿元年(1154)源義賢の次男として生まれる。 幼時に父を失い、信濃(現、長野県)の木曽で家臣に養育された。
木曽義仲が馬を休めたという伝説由来の湧水で、住民の生活にも利用されている。
邂逅の清水として、木曽義仲にまつわるいわれもあり、住民の生活用水ともなっている。
池生神社境内にあり、信仰の水として親しまれ、また周辺一体の自然と共に憩いの場となっている。
日本武尊(やまとたけるのみこと)伝説の湧水で、北小野地区の名勝・旧跡のひとつとして親しまれている。
名勝 : 景色が特によい土地。
旧跡 : 昔の、有名な建物または事件のあった所。
地区にある湧水で住民の日常生活に利用され共同で管理されている。
桐訪山の伏流水で、戦前は近隣の製糸工場の用水として利用され、地域住民に親しまれている。
霧訪山 : 両小野地区の西にそびえる山で、その昔は神宿る山として信仰されてきました。
米山の湧水で、水量も安定し、区が非常用水として管理している。
勝弦地区唯一の湧水で、マレットゴルフ場と共に憩いの場となっている。
ゲンジボタルが保護されており、ホタルの観賞の場として市民に親しまれている。
( 環境省 長野県の代表的な湧水参照 )